東京アートの宝庫:国宝から現代美術、サブカルチャーまでの探訪記岡本太郎が描いた幻の巨大壁画 明日への神話

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【岡本太郎の壁画】明日への神話とは?幻の作品が渋谷に蘇る

こんにちは、芸術好きのあなたへ。

今回は、岡本太郎が描いた幻の壁画、明日への神話についてご紹介します。

岡本太郎といえば、日本を代表する現代美術家です。彼は、色彩豊かで力強い作品を数多く残しました。その中でも、特に有名なのが大阪万博のシンボルタワー「太陽の塔」です。この作品は、人間の生命力や創造力を象徴するもので、多くの人々に感動を与えました。

しかし、岡本太郎にはもう一つ、太陽の塔と対をなすと言われる作品があります。それが、明日への神話です。

明日への神話とは、岡本太郎が1968年から1969年にかけてメキシコで制作した、長さ30メートル、高さ5.5メートルの壁画です

明日への神話とは、岡本太郎が1968年から1969年にかけてメキシコで制作した、長さ30メートル、高さ5.5メートルの壁画です。この壁画は、原爆が炸裂する瞬間を描いたもので、悲惨な体験を乗り越え、再生する人々のたくましさを表現したとされます。岡本太郎の養女で秘書を務めた岡本敏子によれば、「彼の最大にして最高傑作」とされる作品です。 しかし、この壁画は一般に公開されることなく、長年行方不明となりました。

その理由とは?

実は、この壁画はメキシコシティ中心部に建築中だったホテルのロビーに設置される予定でしたが、ホテルのオーナーが経営難に陥り、ホテルは未完成のまま放置されました。その後、壁画は取り外されて各地を転々としました。2003年になって、メキシコシティ郊外の資材置き場で発見されたことが報じられました。

岡本太郎記念現代芸術振興財団は、この壁画を日本に移送し、修復した後に一般に公開するプロジェクトを立ち上げました。2006年6月に修復が完了し、同年7月から8月にかけて汐留で初めて展示されました。その後、東京都現代美術館や広島市現代美術館などで展示されました。2008年11月からは、渋谷マークシティ内の渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ連絡通路に恒久設置されました。

明日への神話は、岡本太郎のパブリックアートとしての頂点とも言える作品です。

明日への神話は、岡本太郎のパブリックアートとしての頂点とも言える作品です。壁画の中央には燃え上がる骸骨が描かれており、口を大きく開けて笑っています。これは人間の誇りとしての怒りを爆発させている姿であり、原爆図としてだけではなく、「残酷な悲劇を内包しながら、その瞬間、誇らかに『明日への神話』が生まれる」というメッセージを伝えています。右側には第五福竜丸が描かれており、水爆実験で被爆した事件を象徴しています。左側には平和な世界で憩う人々や動物たちが描かれており、悲劇と希望という対照的なイメージが表現されています。

明日への神話は、核兵器や戦争という人類史上最大の悲劇に対する岡本太郎の強烈な抗議と、人間の生命力や創造力に対する信頼と賛美という、岡本太郎の芸術の根幹をなす思想が凝縮された作品です。この壁画は、現代社会におけるさまざまな問題や危機に直面する人々に、希望と勇気を与えるメッセージとして、今もなお生き続けています。

2008年11月からは、渋谷マークシティ内の渋谷駅とJR渋谷駅を結ぶ連絡通路に恒久設置されました。

あなたもぜひ、渋谷に足を運んで、岡本太郎の壁画、明日への神話を見てみませんか?この壁画から感じるものは、人それぞれ違うかもしれません。しかし、一つ確かなことは、この壁画はあなたの心に何かを残してくれるでしょう。

以上、岡本太郎が描いた幻の壁画、明日への神話についてでした。次回もお楽しみに。ではまた。

基本情報

東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ内

アクセス:JR山手線と京王井の頭線の「渋谷駅」を結ぶ連絡通路

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