厚生年金加入者が受け取れる障害手当金
こんにちは、このブログにお越しいただきありがとうございます。今回のテーマは、障害手当金についてです。障害手当金とは、障害年金の対象となる1~3級相当よりも軽い障害が治ったときに、一時的に支給されるお金のことです。この記事では、障害手当金の申請方法や注意点について、具体的に解説していきます。
障害手当金の支給条件
障害手当金を受けるためには、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。
1,初診日(現在の病気やケガで初めて病院へ行った日)に厚生年金保険に加入していること
2,保険料納付要件(一定以上の年金保険料を収めていること)を満たしていること
3,初診日から5年以内に、その病気やケガが治ったこと
また、障害の程度は、障害年金の認定基準よりも軽いものであっても、以下のような場合には障害手当金の対象となります。
視力や聴力が一定以上低下した場合
鼻やまぶたなどが欠損した場合
平衡機能や言語機能に障害を残した場合
背骨や手足などの関節や骨に機能障害や変形を残した場合
手指や足指などを失った場合
障害手当金の支給額
障害手当金の支給額は、一律ではなく、それまでの加入歴や受け取っていた給料の額などによって決まります。具体的には、以下の計算式で算出されます。
障害厚生年金の報酬比例部分の額×2年分
報酬比例部分とは、簡単にいうと、給与等の支払い実績等の報酬額と加入月数に比例する部分です。この額は計算がとても難しいため、年金機構へ問い合わせることをおすすめします。
また、障害手当金には最低保障額が設定されており、令和3年度では約115万円です。つまり、計算式で算出された額が最低保障額よりも低い場合は、最低保障額が支給されます。
障害手当金の申請方法
障害手当金を申請するには、以下の書類を最寄りの年金事務所へ提出する必要があります。
労災保険傷病(補償)年金請求書
療養担当者(主治医)の診断書(請求書の裏面に記入)
事業主からの給与支払いの有無を証明する書類(請求書の裏面に記入)
その他必要な添付書類(場合によって異なります)
労災保険傷病(補償)年金請求書は、年金事務所や厚生労働省のWEBサイトからダウンロードするか、郵送で請求することができます。申請書の記入方法は、以下の通りです。
申請書の表面には、被保険者の氏名や住所、電話番号、被保険者証の記号番号、マイナンバー(任意)、振込先口座情報などを記入します。
申請書の裏面には、療養担当者(主治医)が病名や症状、休業期間などを記入します。また、事業主が給与支払いの有無や給与額などを記入します。
申請書には必ず被保険者と療養担当者と事業主の署名・押印が必要です。
その他必要な添付書類は、以下のような場合に提出するものです。
支給開始日以前の12ヵ月以内で事業所に変更があった場合や定年再雇用等で被保険者証の番号に変更があった場合
障害厚生年金や障害基礎年金、老齢退職年金、労災保険から休業補償給付を受けている場合
傷病の原因が第三者の行為(交通事故やけんか等)によるものである場合
被保険者が亡くなられ、相続人が請求する場合
詳細な添付書類の内容は、年金事務所や申請書を参照してください。
障害手当金の申請期限
障害手当金を受ける権利は、受けることができるようになった日(傷病が治った日)の翌日から5年で消滅します。例えば、水曜日に傷病が治った場合、その日に対する障害手当金を受ける権利は木曜日から起算して5年後に消滅します。したがって、障害手当金を受けたい場合は、早めに申請することが重要です。
障害手当金の注意点
障害手当金を受けるためには、障害年金と同じように厳しい審査があります。そのため、以下の点に注意してください。
障害等級表に該当する障害であっても、医師から「治った」と診断されないと障害手当金は受けられません。
障害等級表に該当しない障害でも、医師から「治った」と診断されれば障害手当金は受けられます。
障害等級表に該当する障害でも、「治った」と診断された日から5年以内に申請しないと障害手当金は受けられません。
申請するだけでもらえるお金を活用して、厚生年金加入者が受け取れる手当金障害手当金で負担を軽減しましょう。
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